最近、車椅子で旅行している人をよく見かけるようになりましたね。
以前は全く見ることがなかったのですが、10年くらい前と比べてホテルなどのバリアフリー化も進み、車椅子でも旅行がしやすくなりました。
それでもやはり車椅子での旅行は不安があると思います。
管理人が以前介護施設で働いていたとき、車椅子の方を連れて旅行に出かけた経験から車椅子で旅行をする際の注意点をお話したいと思います。
車椅子で出かけたい、家族を車椅子で旅行に連れ出したけどどうしたらよいか分からないという方はぜひ参考にしてみていください。
車椅子で旅行に行って温泉に入ることは可能です
車椅子で旅行に出かけるなんて無理だと思っていませんか?
管理人は実際、車椅子の方を連れて旅行に出かけています。
旅行を計画するにあたっての注意点は?
まずは、どこに行きたいか、何をしたいのか、旅の目的をはっきりさせましょう。
車椅子で旅行を考えるとき、段差のないところを探そうとか、車椅子対応のバリアフリーのところにしようと思う方が多いと思います。
そうすると旅行先が限られてしまいます。
まずはどこに行きたいか、何をしたいのかをはっきりさせてから旅行プランを立てほうが旅行をより楽しめると思います。
場所が決まったら旅行先の観光案内所に電話で問い合わせをします。
観光場所の段差やバリアフリー対応状況を確認できます。
また、旅行先にも社会福祉協議会(社協)があると思いますので連絡します。
ここでは、ボランティアのコーディネーターがいらっしゃるので、旅先で助けてもらえることも。相談してみるといいでしょう。
また、有料でヘルパーや介護士を派遣してくれるサービスを提供している会社なども紹介してくれることがあります。
車椅子の移乗や入浴介助をしてもらうことも可能です。
人手が欲しいとかにはありがたいサービスですね。
旅行保険の加入と注意点
旅先では慣れないところが多く転倒することも考えられます。万が一のことを考えて、旅行保険に加入しておくことが大切です。
旅行保険は年齢制限があるものもあります。80歳以上の方は注意が必要ですね。
また、体調に自身がない場合は主治医の先生に旅行のことを相談してみましょう。
ホテル予約時の注意点は?
まず聞いておきたいのがホテルのバリアフリー化ですね。
中にはバリアフリールームを設けているホテルもありました。
洋室で段差もなく、お風呂もリフトが付いていました。
しかし、完全なバリアフリー化をしているホテルはまだまだ少ないのが実状です。
段差はどのくらい?
バリアフリーでなくとも車椅子でも段差が一段なら簡単に越えることができます。
二段以上の段差は越えることができませんので、段差が何段あるかを確認しておくと利用できるかどうかの判断ができます。
以前に車椅子の方が利用したことがあるかを聞いてみるのもオススメ!
車椅子の利用実績があれば安心です。
「スタッフがお手伝いしますよ」といってくれるところは良心的なのでよいホテルです。
格安を売りにしているホテルは人件費を抑えているため、人手がなくて対応できませんといわれることもありました。
段差の確認をしておきましょう。
- 駐車場からロビーまで
- ロビーから客室まで
- 客室から大浴場(貸切風呂)まで
- 客室からレストランまで
段差なしに移動ができればOKです。
お風呂での注意点は?
お風呂での注意点は貸切風呂があるかどうかです。
貸切風呂があったら予約をしておきましょう。
大浴場でも車椅子で洗い場まで入ることはできますが、貸切風呂の方が周りを気にせず落ち着いて入浴することができますね。
洗い場に手すりがあるかどうかも要チェックです。
洗い場から浴槽に入るところに手すりがあると安全に湯船に浸かることができます。必ず確認しておきましょう。
シャワー椅子の有無も確認しておきましょう。入浴が楽になります。
お風呂用の小さな椅子では立ち上がりが大変です。
客室での注意点は?
客室についても段差がどれくらいあるか聞いておきましょう。
和室などでは畳が傷むという理由で車椅子での利用を断られることもありました。
予約時に確認しておきましょう。
客室の段差は大抵、入り口に一段とバストイレに一段あります。
移動は車椅子でも少し歩ける方ならば大丈夫です。
部屋を予約する際は、エレベーターの近くの部屋をとってもらえるようお願いしてみましょう。
車椅子なのでというと大抵は快く承知してくれますよ。
トイレについての注意点
一般のお部屋の場合、ユニットバスのようなトイレとお風呂が一体になっているケースが多いと思います。
入り口に段差がありますし、車椅子での利用は難しいですね。
トイレはどうしても必要なので、客室の外に多目的トイレ(車椅子でも利用できるバリアフリーのトイレ)があるか確認してみましょう。
車椅子からトイレへの移乗方法については別の記事で詳しく書いています、
こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。
レストラン選びの注意点は?
レストランを予約してみましょう。
ここでも段差やトイレの確認をしておきたいですね。
多目的トイレを設置しているレストランはなかなかないです。
最低限洋式トイレがあるところを選びましょう。トイレの入り口まで車椅子で入れるかを聞いておくと安心です。
観光施設選び方の注意点は?
次は、観光場所について確認してみましょう。
こちらも、段差やトイレについて確認をしておきたいですね。
それと、身体障害者手帳をお持ちであれば障害者割引が適応になるかどうかを確認しておきましょう。
障害者本人と付き添いも割引になる場合があるので聞いてみるとよいでしょう。
移動手段の選びの注意点は?
移動手段も考えておかなくてはなりません。
車を使う場合、電車やバスなどの公共交通機関を利用する場合
車を利用する場合。
自家用車を使う
自家用車での旅行が自由に時間を使えて便利です。
車椅子での旅行は車椅子を収納するスペースを取りますから、荷物が多い場合はレンタカーも選択肢になると思います。
レンタカーを使う
事前に予約が必要ですが、JAF会員だと割引があったりするので予約の時に確認しておくと良いでしょう。
レンタカーにも車椅子に乗ったのままリフトで車に乗れるタイプやシートが回転するタイプ、シートが昇降するタイプなど様々あります。
利用する方の状態に合わせてレンタカーを選択しましょう。
公共交通機関を利用する場合
電車を使う
大きな駅にはエレベーターがありますが、旅先で利用する駅などに事前に確認をしておきましょう。
エレベーターがなくても事前に連絡しておけば駅員が手伝ってくれることもあります。
駅構内の移動にも時間がかかります。30分くらい時間に余裕を持っておくと安心です。
列車に乗る前にはトイレを済ませておくと安心です。
バスを使う
バスを使う場合は、車のタイプにもよりますが最近はノンステップバス(名称は地域によって異なります。)といって入り口に段差のないタイプのバスも走っています。
事前にバス会社に問い合わせをしておくと安心ですね。
飛行機を使う
空港も事前に連絡しておけば、職員が対応してくれました。
港内は職員が車椅子を押してくれたり、機内にも優先搭乗で、最初に乗ることができました。
逆に降りる時は混雑を避けるため一番最後になります。
搭乗前にトイレを済ませて30分くらい前には搭乗口まで移動しておきましょう。
車椅子のメンテナンスも大切!
ブレーキは大丈夫?
旅先では平らな道ばかりではありません。
坂道の途中で止まることもあるでしょう。
ブレーキがしっかり利くかどうかを確認しておきましょう。
タイヤの空気圧
車椅子のタイヤの空気圧が低下していると乗り心地も悪くなります。
段差や砂利道など、車椅子に乗っていると思ったよりも気になるものです。
出かける前には必ず空気圧の確認はしておきましょう。
クッションなどを準備
長時間車椅子に座る場合、腰が痛くなったり、褥瘡(床ずれ)の原因となることもあります。
円座やクッション、低反発マットを敷くなどの工夫も必要です。
まとめ
車椅子での旅行は決して難しくありません。
事前の準備をしっかりしておけば何も心配することはありません。
分からないことは観光案内所や社会福祉協議会などに問い合わせをして見ると新設に対おいしてもらえると思います。
ホテルや駅、空港や観光場所などにもこちらの状況を詳しく伝えて相談することが大切です。
しっかり準備をして旅行を楽しんでくださいね。